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父の怪談、キツネが提灯を照らすの巻

ジミパパの怪談の続き、彼はガチの登山というのもしていまして

冬のアルプスなんかも登りに行って仲間が死んじゃったり、自分も雪崩に巻き込まれて死にかけたり、なかなかワイルドスタイルなお方なのです

まずはマイルドなものから

彼も私と同様案外現実感のないデイドリーマーなところがありまして、

兄が生まれたくせに、山が好きなので山小屋なんかの仕事をしたいという野望を未だ抱え、休みの日は山小屋に働きに行ってたそうなのです

(当然当時はWワーク禁止!!)

 

その山小屋のお話

山小屋あるあるらしいのですが、よく夜中に外から声がしたり、ドアをノックする音なんかが聞こえるらしいのです

特に冬山なんかは増えるらしい

父も当然しょっちゅう聞いてたらしく位、いつものノリでまたいらっしゃりましたか~と思ってスルーだったそうです

 

ありゃあ、吹雪なんかで遭難した霊が山小屋の灯りに誘われてきてたんだろうな~と言ってました

なので特に冬山、吹雪の日に多いんじゃないか~と

 

もひとつのあるあるは、山を登ってるとやはり後ろからいるはずのない足音が迫ってくる

これも死んだ登山家なんだろうな~とあるあるだそうです

 

多分今の時代よりもなくなる方って多かったんでしょう

もう一つは、友人が山で亡くなり、その追悼の意味も込めて翌年の亡くなった日に登った時のお話

 

夜みんなで彼をしのんで思い出話云々語らってさてねましょ~

そんな感じで寝てたら金縛り

身体は動かないけど頭はさえてて、周りを伺うと登山靴をはいた足だけのものがみんなの顔を覗き込みながらぐるぐる回ってたそうなのです

 

そして最後にありがとう~と言う声とともに暗闇に消えて言った

ま、父的には標高が高く酸素も薄い状況と、登山の疲れで金縛りのような状態になって

お酒も入ってみんなでしのんだから彼の夢でも見たのか幻覚を勝手に思い描いただけじゃないか?とマルクス主義者らしい合理的な発言してました

 

ちなみに私が中学生のころ、父の友人たちの忘年会で山仲間のおっさんにその話聞いてみたら、ああ、あれだろ~

実は俺も見たんだよな~ あれは絶対〇〇だと言ってるのにお前の父ちゃんだけ信じないんだわ~と

どうやらパーティー(一緒に登ったお仲間さんをそう呼ぶらしい)の半分くらいはきづいてたそうです

ちなみに父は未だにありゃあ夢かなんかだろ~とかたくなです!!

また彼がちびっ子だったころ、熱を出して祖母が町までおんぶして夜中中歩いたそうなのです(当時父は滋賀のど田舎の山在住)

前年に兄を結核で無くしてた時のお話

 

今と違い当時の山道って真っ暗で、キツネ火というようなものがずーっとついてきて祖母の足元を照らしてたらしいのです

ちなみに昔祖母に聞いた話では狐が提灯持ってずーっと足元を照らしてたということになってますが、父に言わせると夜目になれて単に暗いとこでも見やすくなっただけ!!

父に言わせると昔の人は何でもお化けのしわさにするでな~困ったもんだ!!と未だに言います

 

ま、彼の話を聞くと結構その手の話も出てくるのですが、彼的には全部気のせいであったりするのでお化けはこの世にはいないのです!!

 

 

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